錠剤を割る前に知っておきたいこと
▶このおくすり、半分にしてもいいのかな?
毎日のおくすり。
「この錠剤、半分に割ってあげたいな」
「4分の1にする必要があるんだけど、自宅でできるかな?」
そんなふうに思ったことはありませんか?
わんちゃん、ねこちゃんのおくすりには、1錠をそのまま使うものだけでなく、半分や4分の1にして使うものもあります。
わたしが働いている動物病院でも、おくすりを分割してお渡しすることがあります。
錠剤を分割することは、決して特別なことではありません。
今回は、自宅でおくすりを割る前に知っておきたいことをご紹介します。
▶自宅でおくすりを分割する方法もあります
錠剤を半分や4分の1に割ることを「分割」といいます。
錠剤を分割するための道具には、
「お薬チョッキン」
のようなお薬専用のハサミや、
「錠剤カッター」
などがあります。
おくすりによっては、手で割れるものもあります。
そのため、錠剤を分割するときに、必ず専用の道具が必要というわけではありません。
ただ、専用の道具を使うことで、錠剤を狙った位置で割りやすくなります。
特に、4分の1など細かく分割するときには、専用の道具が役立つことがあります。
▶おくすりによって、扱い方は違います
ここが、自宅でおくすりを割るときに一番大切なところです。
おくすりには、それぞれ性質があります。
錠剤の中には、割ることで本来の働き方に影響するものや、割らずに使うものがあります。
また、湿気や光に弱く、保存方法に注意が必要なおくすりもあります。
そのため、
「錠剤だから、割って大丈夫」
とは限りません。
割線と呼ばれる、錠剤の真ん中に入った溝があるものもありますが、割線があるからといって、必ず自宅で分割してよいとは限りません。
「割れるかどうか」だけでなく、
「このおくすりは、割ってもいいのかな?」
と確認することが大切です。
▶抗がん剤など、特に注意が必要なおくすりもあります
おくすりの中には、取り扱いに特に注意が必要なものもあります。
錠剤の抗がん剤などには、割ったり砕いたりせず、錠剤のまま扱うよう指示されている種類があります。
わたしの勤務先でも、抗がん剤は割らないよう獣医師から指示されています。
「少しだけだから大丈夫かな」と自己判断せず、
そのおくすりは割っても大丈夫なのか、動物病院に確認しましょう。
▶自宅で割る?病院で割ってもらう?
「自宅で割るのが心配なら、動物病院で割ってもらえばいいのでは?」
そう思うかもしれません。
もちろん、動物病院で分割してもらうこともひとつの方法です。
わたしの勤務先では、4分の1など細かく分割する必要がある場合は、病院で割ってお渡しすることが多いです。
一方で、おくすりによっては、分割した状態で保存すると湿気などの影響を受けやすくなるものもあります。
そのため、あらかじめ分割して保管するより、使うときに分割したほうがよい場合もあります。
自宅で分割するか、動物病院で分割してもらうか。
どちらがよいかは、おくすりによって変わります。
▶今回お伝えしたかったこと
錠剤には、割って使うおくすりもあります。
でも、錠剤だからといって、どのおくすりでも割っていいわけではありません。
「このおくすりは、割ってもいいのかな?」と思ったら、動物病院で確認してみましょう。
そのとき、
・何分の1にしてもいい?
・割ったあとは、どう保存したらいい?
・湿気や光に注意が必要?
なども一緒に聞いておくと安心です。
自宅で分割するのがよい場合もあれば、動物病院で分割してもらったほうがよい場合もあります。
おくすりに合った方法で、無理なく続けていくことが大切です。
▶少しでも安心して、おくすりと付き合えますように
毎日のおくすりだからこそ、
「これくらいなら自分でできるかな?」
と思うこともあると思います。
でも、おくすりはひとつひとつ性質が違います。
だからこそ、
「自分でできるか」だけでなく、
「このおくすりは、どう扱うのがいいのか」
を知っておくことが大切です。
分からないことがあったときには、動物病院に相談してみてください。
毎日のおくすりの時間が、
その子にとっても、飼い主さんにとっても、
少しでも安心できる時間になりますように。
ちいさな家族のためにも、どうぞご自愛ください。
